パートだと思って舐めましたね 【第3話】 冤罪と桜色のブローチ
月末、北和フーズへの発注書で桁違いの大事故が起きる。
パートだと思って舐めましたね 【第3話】 冤罪と桜色のブローチ のあらすじ
月末、北和フーズへの発注書で桁違いの大事故が起きる。作ったのは坂口。それを見ていた直美が証言しても、課長は「記憶だけでは決められない」と握りつぶし、罪は京子さんにかぶせられた。一週間後、京子さんは退職届を出す。「あなたは負けないでね」——桜色のブローチがロッカーの前で揺れて、消えた。翌日、坂口の毒の一言が、直美の中の何かを変える。
ここまでのあらすじ(第1話〜3話)
【第1話】 専務が頭を下げた相手 その日、会社の空気が止まった。大手取引先の専務が、フロアでいちばん地味な机——事務パートの直美に深々と頭を下げたのだ。半年前まで「パートのおばさん」と呼ばれていた私に、なぜ。話は半年前にさかのぼる。お茶くみと雑用の毎日、名前も覚えない自称エースの坂口、彼のごきげん取りが仕事の吉田課長。見下される日々の先に、何が待つのか。
【第2話】 数字を読んでしまった目 「丸く収めてよ」が口ぐせの吉田課長に雑用を押しつけられる日々。ある日、坂口が投げてよこした最大手・北和フーズ向けの見積書に、直美の手が止まる。原価より安い売値——売るたび赤字になる数字の違和感を、彼女は黙って頭の引き出しにしまった。給湯室では唯一名前を呼んでくれる京子さんが「あなた、ただのパートじゃない気がする」と微笑む。その直感は、正しかった。
【第3話】 冤罪と桜色のブローチ 月末、北和フーズへの発注書で桁違いの大事故が起きる。作ったのは坂口。それを見ていた直美が証言しても、課長は「記憶だけでは決められない」と握りつぶし、罪は京子さんにかぶせられた。一週間後、京子さんは退職届を出す。「あなたは負けないでね」——桜色のブローチがロッカーの前で揺れて、消えた。翌日、坂口の毒の一言が、直美の中の何かを変える。