退職金の半分はもう私のものです 【第3話】 ゴミ袋の中の宝物

玄関で「我慢は体をこわす」と案じる娘に、恵子は「もう決めてある」と微笑む。

玄関先で娘に決意をにじませて答える恵子のシーンの漫画 夫が裁縫箱と布をゴミ袋に詰めるのを見つけるシーンの漫画 手芸を嘲る夫に恵子が「やめて」と懇願するシーンの漫画
夫が笑いながらゴミ袋の口をしばるシーンの漫画 深夜、恵子がそっとゴミ袋を開けにいくシーンの漫画 恵子が桜模様の布を一枚だけ拾い上げるシーンの漫画
娘の電話に恵子が「大丈夫」と気丈に装うシーンの漫画 深夜、恵子が引き出しの中身を確かめ鍵をかけるシーンの漫画 三年前、恵子が台所で倒れ救急車で運ばれた回想のシーンの漫画 帰れないと電話する恵子に夫が「俺の飯は」と返すシーンの漫画
次の話へ 【第4話】 心が死んだ冬の夜 入院先で隣人には家族が駆けつける中、恵子のカーテンの内側には誰も来なかった。

退職金の半分はもう私のものです 【第3話】 ゴミ袋の中の宝物 のあらすじ

玄関で「我慢は体をこわす」と案じる娘に、恵子は「もう決めてある」と微笑む。そんな折、夫は恵子のたった一つの趣味である裁縫箱を、ガラクタだとゴミ袋に捨ててしまう。夜、恵子はそっと桜模様の布を一枚だけ拾い、鏡台の引き出しに書類とともにしまう。そして語られる、三年前——彼女の心が死んだ、あの冬の夜のこと。

ここまでのあらすじ(第1話〜3話)

【第1話】 祝いの席に置かれた紙 退職金がふりこまれた祝いの夜、食卓には特上寿司。上機嫌の夫の前に、恵子はビールではなく一枚の紙をそっとすべらせる。そこには「離婚」の二文字。物語は三か月前へさかのぼる。定年退職した夫は「これからは俺の時間だ」と豹変し、専業主婦の恵子を家政婦のようにこき使いはじめた。我慢の日々の始まりと、あの夜へ向かう静かな伏線とは。

【第2話】 奪われていく居場所 退職金を盾に威張り散らす夫は、レシートを検分し一時間の説教を繰り返す。恵子の外出や友人とのランチまで「誰の金で」と取り上げていく。久しぶりに来た娘・彩の前でも夫は「母さんは俺が躾けた」と暴言を吐き、ついに彩が声を上げる。母を案じる娘に、恵子は静かに「もう決めてある」とだけ告げるのだった。彼女が隠す決意の正体とは。

【第3話】 ゴミ袋の中の宝物 玄関で「我慢は体をこわす」と案じる娘に、恵子は「もう決めてある」と微笑む。そんな折、夫は恵子のたった一つの趣味である裁縫箱を、ガラクタだとゴミ袋に捨ててしまう。夜、恵子はそっと桜模様の布を一枚だけ拾い、鏡台の引き出しに書類とともにしまう。そして語られる、三年前——彼女の心が死んだ、あの冬の夜のこと。

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