退職金の半分はもう私のものです
1話を読むあらすじ
三十五年、専業主婦として夫に尽くしてきた菅原恵子・五十八歳。定年退職した夫は『誰の金で食っている』と妻を家政婦のように扱い、趣味の裁縫箱までゴミ袋に捨てた。だが恵子には、三年かけて静かに進めてきた“ある準備”があった。二千二百万円の退職金がふりこまれたその夜、彼女は夫の前に一枚の紙をすべらせる——。熟年離婚と退職金分割をめぐる、静かで痛快な逆転劇。我慢し続けた妻の反撃がはじまる、大人のためのスカッと漫画。あなたはこの結末に、思わず拍手したくなる。
話一覧
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【第1話】 祝いの席に置かれた紙 退職金がふりこまれた祝いの夜、食卓には特上寿司。上機嫌の夫の前に、恵子はビールではなく一枚の紙をそっとすべらせる。そこには「離婚」の二文字。物語は三か月前へさか -
【第2話】 奪われていく居場所 退職金を盾に威張り散らす夫は、レシートを検分し一時間の説教を繰り返す。恵子の外出や友人とのランチまで「誰の金で」と取り上げていく。久しぶりに来た娘・彩の前でも夫 -
【第3話】 ゴミ袋の中の宝物 玄関で「我慢は体をこわす」と案じる娘に、恵子は「もう決めてある」と微笑む。そんな折、夫は恵子のたった一つの趣味である裁縫箱を、ガラクタだとゴミ袋に捨ててしまう。 -
【第4話】 心が死んだ冬の夜 入院先で隣人には家族が駆けつける中、恵子のカーテンの内側には誰も来なかった。天井を見つめ、心の電気がぱちんと消えたあの夜。退院した足で友人・由美子に全てを打ち明 -
【第5話】 二千二百万の王様 弁護士は「これだけの記録があれば十分」と太鼓判を押す。恵子はすでに新しい部屋まで借りていた。そして退職金二千二百万円がふりこまれた日、夫は同僚との居酒屋で「妻は -
【第6話】 食卓に並べた三枚 月一万——三十五年仕えた対価にエプロンを外し、恵子は三年ぶんの準備を両手に食卓へ戻る。冒頭のあの場面。夫の前に並べたのは、離婚届、財産分与請求書、そして弁護士名 -
【第7話】 退職金の半分は私のもの パチンコ代まで日付つきで記録され、逆上する夫。だが「一人で生きられないのはあなた」と、お米のとぎ方すら知らぬ夫を恵子は静かに追い詰める。判は押さない、娘に言いつ -
【第8話】 三十五年で一番いい音 崩れ落ちて話し合いを乞う夫に、恵子が最後に告げたのは「間違えたんじゃない、しなかったんです」。振り返らず新しい部屋の鍵を握り、深く夜の空気を吸う。退職金の半分と